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アレン弁者の《魔笛》2回目 -- しんみりと出待ち

2008年03月05日
セント・ポール寺院の頭 ロンドン滞在最終日です。

 いや~疲れた! 夜にオペラを観に行っているだけで、昼間はそんなに強行軍な観光してるわけでもないのに。朝、鏡に映る顔、日に日に老けていくのがわかる。

 ちなみにこの旅行で老けた顔、未だに戻っておりませんのよ…・゚・(つД`)・゚・

 アレンに会えたのは嬉しいけれど、ちょっと刺激が強すぎたのかもねぇ。10年は年をとった気分。

 なので。
 3回目(アレン弁者としては2回目)の《魔笛》は、楽しみではあったものの、またもや眠ってしまうのではないかと心配でした。

 ただ今回は、パパゲーノがクリストファー・マルトマン。ええと、以前にアレンが《ドン・ジョヴァンニ》の演出(*゚Д゚)をやった時にタイトル・ロールを歌った人です(勇者だ。兄さんの演技指導、さぞウザかったことであろう…w)。

 見た目からすると、伝統的なかわゆいパパゲーノにぴったりだと思いますんで、キーンリーサイドのネクラなパパゲーノと比べられるのが楽しみではあります。

(体操選手並みに身軽なキーンリーサイドがAキャスト、マルトマンにぁハンデですね。うーん、やっぱり“勇者”だなぁ…w)

続きの前に、クラシック音楽ランキング


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最前列から後ろを・・・ 座席はアレン弁者1回目と大差ナシ。ただし今度は右側ってだけ。
 舞台の見た目写真を撮っても変わり映えがしませんので、最前列から後方の眺めを撮ってみました。

 真っ赤よね。

 さて、細かい動きまでキッチリ決められていることが多い昨今のオペラ演出。マクヴィカーもそうなんですが、キーンリーサイドなんかはその日の気分によって、ちょこちょことアドリブなんかを入れていたらしい。なかなか器用な人なんですね。

 で、アレンはどうかというと、この人こそめちゃくちゃアドリブを入れてきそうなイメージがあったんですけど、実はそうでもないらしい。少なくとも、弁者は1回目と比べても何の変わり映えもしなかったし、《コジ》の時でもそうでした。

 本能のままに動いていると思いきや、意外と計算し尽くした上でやってンのかも。天才型に見られたがっている努力型タイプって感じかな?(笑)

 いや、真相はわかりませんけどね。彼を見たのはこれでやっと4回目ですんで。

 まぁ、その……「同じだった」と言いたいだけなんですが、だからといって「つまらなかった」わけではなく。前夜サルダナさんと「マクヴィカーの弁者って“萌え”よねー」と語り明かしたばかりでして、短い出番の間は目をギンギンにしてアレンの演技を観察しておりました。

 その甲斐あってか、それまでマクヴィカーのこの《魔笛》の演出がイマイチよくわからなかったんですけど、「あ、そういうコトか……?」と腑に落ちた瞬間がありました。また後ほど別の記事で語りたいと思っております。

 アレンの声は、うーん……、23日とドッコイドッコイ? 気になる最低音はさらにダメで、ポッカリ穴が空いたように出なかったけど。この役で歌唱に期待はしていないので……。
 彼の歌唱はね、また別の機会に堪能させていただきます。

 マルトマンは良かったです。期待どおり可愛げのあるパパゲーノで、スットコドッコイなキャラクターを嫌味なく表現していたと思います。

 適度に厚みがあって、明るい響きの声をしてるし。マクヴィカーの演出はキーンリーサイドがスタンダードになっているんで、動きの俊敏さはさすがに見劣りしましたけれども、「別の魅力で勝負!」って頑張っていたんじゃないでしょーか。悪ガキっぽい、憎めないパパゲーノです。

 若いっていいワね~♪ なんて思っていた矢先。アヒルちゃんがくっついた帽子をとったら、あっとびっくり。


 か、髪が……(*゚Д゚)


 という、オイシイ場面もありましたし。

 カーテン・コールでは、お帽子のアヒルちゃんをペコリと動かしてみせたりして、客席大ウケ。婦女子のハートにロックオン!!
 さすがは兄さんの愛弟子(ご本人はともかく、兄さんはそう思っていることであろう)。

 余談ですが。カーテンコールの間中、アレンはずうっと両足のふくらはぎを(代わる代わる)掻いていました。よほど痒かったんですかね。乾燥肌? 私と同じネ(*´∨`)

 **************

 さて……。

 翌日は帰国ということもあり、だいぶしんみりした心持ちになっていた私。この日は一人だったので、どうしようかなぁと迷っていたんですけど、結局、「出待ち」をしてみることにしました。テンションはかなり低かったんですが。

 やっぱりね、例の「来日発言」をもう少し確かめてみたかったし。時期とか聞き逃しちゃったし。

 アレンに会えなくても、マルトマンが出てきてくれたら、それはそれで嬉しいし(←けっこう気に入った)。

 地下鉄の終電も気になるので、23時を回ったら諦めて帰ろうと心に決め、とりあえずステージ・ドアに向かったところ。



 5分も待たずして、お出ましになりました。

 早っ……。


 というか、ベージュのダウンジャケットに白い毛糸のお帽子を目深に被り、きわめて普通のオジサンです。しばらく誰だかわかんなかったじゃないの。
 他の出待ちの数名(なぜかオッサンばかり)がワッとサインをねだるのを見て、ようやく彼と気づいたくらいで。気づいた時には目の前を素通りされそうになりました。

 そこをゴキブリのごとくササッとすり抜け、もう一度サーの前に立ち塞がる自分。全然視界に入っていなさそうなところを「Excuse me, Sir!」と呼び止めるあたり、私もけっこうな勇者(失礼な人とも言う)かもしれない。

 なんとな~く流れでサインをいただき(もう、要らないんですけどw)、アレンも流れでなんとな~くサイン。その間に、気になっている質問をぶつけてみました。

「Sir, いつ日本にいらっしゃるのか、伺ってもよろしいでしょうか?」

「……?」
 という感じで、こちらに視線を向けたアレン。
 おそらく、この瞬間まで、私がサイン会の時に着物を着ていた日本人であることに全く気づいていなかった様子。

 一呼吸おいて、返事がきました。

「On Februay and March」

 この時、「何年ですか?」とか、「オペラですか? リサイタルですか? それとも演出?」と、もう少し突っ込むことができればよかったのですが……。

 サーの声がオペラを歌っているときと同じように、深く朗々と響いて聴こえたものですから、胸がいっぱいになってしまい、言語中枢は完全停止。
 それでも口の中で、聞いたばかりのサーの言葉を復唱するのは忘れなかった。執念というより、職業病です。

 ふと目を上げると、背をかがめて私の顔を覗き込んでいるサーの視線とぶつかりました。
 2日前の営業スマイルとはうって変わって、いたって真顔のアレンであります。

「教えてくださってありがとうございます」

「You're welcome」

 静かに言って、サーはお帰りになりました。

 その後、どこをどう歩いてホテルにたどり着いたのか、あんまり覚えていないのですが……。あ、地下鉄に乗った記憶はあるなぁ。よくぞスリに遭わなかったものです。

 ステージを降りた素のアレンは、いたって普通の、優しいおじさんでした。 
 お疲れのところを突撃しちゃって申し訳なかったのですが、この時のアレンとのテンションの低い短い会話は、サイン会の興奮よりも実は心に残っていたりします。


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